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始まりの唄4









「か、さい・・・?」
唇を離した後、そこには見たことがない坂本の顔があった。
「悪ぃな。忘れてくれていい」
もうこれですべて終わったと思った。
二度と手に入ることはないだろう、もうあの笑顔は。
俺は坂本から離れるよう、立ち上がろうとしたが、坂本に腕を引かれた。
「坂本?」
「自分だけやって終わりにすんなよ」
そこにあったのは俺が好きな穏やかな笑顔だった。
俺は腕を引かれるまま、坂本の横にまた座りなおした。そして

坂本は泣き始めた。

「おい・・・?」
「悪ぃ・・・まさかこんな展開だとはな・・・はは・・・」
「坂本?」
「俺も好きだった・・・ずっと好きだった・・・」
「おい・・・」
「ホントだぜ?」

俺は坂本を抱きしめた。
「今夜、泊れよ」
坂本の体が緊張したのが伝わった。
「ああ・・・泊る・・・」
俺はサラサラの前髪にキスを落とした





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